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写真で肩の高さが違うとき:撮り直しで確かめられること

写真で肩の高さが違って見えても、撮り方、立ち方、体の左右差のどれによるかは写真だけではわかりません。水平を確かめたカメラで立ち直しながら3回撮ると、同じ違いが繰り返し写るかを確認できます。ただし、繰り返す撮影条件のずれは除けず、原因は判断できません。若い成人115人の研究では、小さな左右差は一般的でした。
1枚の写真で肩がずれて見える、撮り方の原因
肩の線は、写真全体のわずかな傾きをそのまま拾います。スマホが左右に2°傾いていれば、体がまっすぐでも肩の線は2°傾いて写ります。よくある原因と、写真で見分けるポイントは次のとおりです。
| 原因 | 写真で見分けるポイント | 撮り直しで直すこと |
|---|---|---|
| スマホが左右に傾いている | ドア枠や棚など、背景の水平な線も同じ向きに傾いている | 三脚などに固定し、カメラのグリッド線や水平の表示で傾きを確かめる |
| 体が少し斜めを向いている | 片方の肩や腕が手前に出て見え、腕と胴の間のすき間の幅が左右で違う | おへそと鼻先をカメラに向け、つま先の向きもそろえる |
| 片足に体重をのせている | 片方の膝だけが軽く曲がっている | その場で数回足踏みし、両足に同じように体重をのせて止まる |
| かばん、上着、髪 | 肩ひも、肩パッド、片側に流した髪で、片方の肩の輪郭だけが高く見える | かばんと上着を外し、髪を後ろでまとめる |
| 近すぎる距離、広角レンズ | 体が画面の端近くまで写り、端ほど形が引き伸ばされている | 少し離れ、0.5倍などの広角に切り替えずに撮る |
| いすに斜めに座っている | 座面に浅く、斜めに腰かけている | 深く座り、骨盤ごと正面に向ける |

写真店のPhotoDelivery.JPの証明写真ガイドも、片足重心とかばんを証明写真で肩の高さがそろわない原因として、体の向きといすの座り方を顔と体の中心がずれる原因として挙げています。表の左の列に当てはまるものがあれば、まずそこを直して撮り直してください。
証明写真で肩が傾いていたときの考え方
証明写真は、座って上半身だけを近くから撮ることが多く、姿勢を確かめるための全身写真とは条件が違います。証明写真で肩が傾いていても、それだけで体に左右差があるとは言えません。
撮り直すなら、上の表のうち体の向き、座り方、上着の肩を確かめます。PhotoDelivery.JPは、撮影の直前に肩を一度すくめてから、すとんと下ろす方法も紹介しています。同じガイドによると、パスポートやマイナンバーカードなど公的な申請に使う写真は加工が認められず、撮影後の補正が使えないため、撮るときに整えておく必要があります。
肩の高さの見え方を確認する撮り直しの手順
姿勢を見るときは、立った全身を正面から撮ります。カメラの高さや距離、服装の決め方は姿勢チェック用の写真の撮り方にまとめているので、ここでは肩の高さが同じように写るかを確かめる手順に絞ります。
- 背景にドア枠など、まっすぐな線が入る場所を選びます。あとで写真の傾きを確かめる目印になります。
- スマホを三脚などで縦向きに固定し、カメラのグリッド線や水平の表示で、左右に傾いていないことを確かめます。
- かばんと上着を外し、肩にかかる髪をまとめます。裸足か、毎回同じ靴にします。
- その場で数回足踏みしてから、両足に同じように体重をのせて止まり、体ごと正面を向いて1枚撮ります。
- いったん立ち位置から離れ、立ち直してもう一度撮ります。これを合わせて3回くり返します。
- 3枚を並べ、背景の線が水平か、どちらの肩が下がっているかを見比べます。
3枚のうち1枚だけ見え方が違うなら、各写真の撮影条件と立ち方を確認します。3枚とも同じ側の肩が下がっている場合にわかるのは、その写真では違いが繰り返し見えるということまでです。ふだんの立ち方や、毎回同じ撮影条件のずれは残りえます。アプリを使う場合は、キーポイントが毎回同じ方向にずれる可能性もあります。この手順は比較しやすい写真を撮るための目安で、原因や体の異常を判定する検査ではありません。

複数の写真で左右差が見えても、それだけで問題があるとは限りません。Ferreiraら(2011年、Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics)は、若い成人115人(女性75%、平均26歳)の体の目印に印を付けて、立ち姿を正面・背面・側面から写真で測りました。頭は88%の人が左右どちらかに傾き、肩は68%の人で右への傾きがみられました。著者らは、立ち姿に完全な左右対称はなく、小さな左右差があるのが標準だと結論づけています。
PoseAlignの肩の高さ・鎖骨角度・頭の傾きで見ること
Android向けの無料の姿勢分析アプリPoseAlignは、正面の全身写真にキーポイントを表示し、正面11項目のうち次の3項目で肩と頭まわりの左右差を数値にします。値はレポート例のもので、目標値や基準値ではありません。

| 測定項目 | 単位 | レポート例の値 | 項目名が示す内容(目安) |
|---|---|---|---|
| 頭の傾き | °(角度) | 2.9° | 正面から見た頭の左右への傾き |
| 肩の高さ | %(割合) | 0.9% | 左右の肩の高さの差 |
| 鎖骨角度 | °(角度) | 0.5° | 鎖骨のあたりの左右の傾き |
各項目の計算式や、肩の高さの%が何を基準にした割合なのかは公開していません。そのため、ネットで見かける数値や他のアプリの値とは比べず、自分の写真どうしで比べます。
- 先に写真の線を見る:数値の前に、写真上で左右の肩を結ぶ線がどちらに傾いているかを確かめます。肩の点が服のしわや髪の上にずれていたら、その写真の数値は使わずに撮り直します。
- 3枚の値をそろえて見る:上の手順で撮った3枚それぞれでレポートを作り、肩の高さと鎖骨角度が毎回近い値になるか、写真上の線が毎回同じ側に傾いているかを見ます。1枚だけ値が離れているなら、その写真の撮り方を疑います。
- 頭の傾きは分けて見る:頭の傾きは、首を少しかしげるだけでも変わります。肩の2項目とは分けて読みます。
レポートの13項目の読み方は姿勢分析レポートの見方で、正面で測る11項目の一覧は正面からの姿勢分析のページで説明しています。
整形外科に相談したほうがよいとき
肩の高さの左右差は、背骨が左右に曲がる側弯症のサインの一つでもあります。日本側彎症学会は家庭でできる確認として、まっすぐ立った状態でウエストライン、肩の高さ、肩甲骨の高さと出っぱりに左右差がないかを見ることと、両手のひらを合わせてゆっくりおじぎをしたときに背中や腰の高さに左右差がないかを見ること(前屈検査)を挙げ、左右差があれば側弯症の疑いがあるとしています。
肩甲骨と、前屈したときの背中は、正面の写真には写りません。次のどれかに当てはまる場合は、写真の見た目や数値にかかわらず整形外科を受診してください。
- 前屈したときに背中や腰の高さが左右で違う、またはウエストラインや肩甲骨にも左右差がある
- 成長期の子どもや10代で、肩の左右差に気づいた(学会は、側弯症は成長期にいつでも発症するため、一度の検診で異常がなくても安心はできないとしています)
- 大人になってから左右差が目立ってきた(中高年で急速に進む側弯症もあると学会は説明しています)
- 肩、首、背中に痛みやしびれがある(すぐに受診したほうがよい症状は自宅で姿勢をチェックする方法の最後にまとめています)
痛みがないことは、受診しなくてよい理由にはなりません。学会によると、側弯症は手術が検討されるほどの角度になっても、痛みなどの症状が出ることはまれです。側弯症かどうかは、レントゲン写真で背骨の曲がりの角度(コブ角)を測って判断し、10°以上が側弯症とされています。PoseAlignの鎖骨角度や肩の高さはコブ角ではなく、医学的な診断にも使えません。
「かばんをいつも同じ肩にかけていたから」と心配する声もよく見かけます。学会が紹介する東京都の女子中学生を対象にした研究では、通学かばんの種類や重さと側弯症に関連はみられませんでした。
受診するときは、撮った日付と条件を添えてレポートをPDFで見せると、いつから気になっているかを説明しやすくなります。まずは背景にまっすぐな線が入る場所で、3回の撮り直しから始めてください。